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2011年12月 9日 (金)

チェルニー編曲によるピアノ独奏版モーツァルト「レクイエム」

日本モーツァルト研究所・武蔵野文化事業団 共催
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト没後220年記念レクチャー・コンサート
ピアノで綴る追想の響き
チェルニー編曲モーツァルトの《レクイエム》全曲版本邦初演

※なぜかアマデウスがアマデーになっています。
Photo_3

日時:2011年12月8日(木) 開演:19:00 終演:21:00
会場:武蔵野市民文化会館 小ホール
演奏:小川京子(ピアノ)
解説:海老澤敏
曲目:
  プレ・トーク
  ①リスト編曲/アヴェ・ヴェルム・コルプス
    ~休憩~
  ミドル・トーク
  ②カール・チェルニー(ピアノ独奏用編曲)/レクイエム(ジュスマイヤー版)

去る12月5日はモーツァルトの命日。没後220年目にあたります。
没後220年を記念して、日本のモーツァルト研究の第一人者海老澤敏氏が所有するカール・チェルニーの楽譜を使用した本邦初演の《レクイエム》の演奏会。

プレ・トークで20分あまり、ミドル・トークで7分ほど海老澤氏の解説がありました。今年で80歳になられますが、温厚で説得力ある語り口は以前のままです。時間の制約がなければいつまでもお話されていたいようでした。

①リスト(ピアノ独奏用編曲):アヴェ・ヴェルム・コルプス

《アヴェ・ヴェルム・コルプス》はリストによる編曲ですが、リストは1856年のモーツァルト生誕100年の祝典音楽祭では選曲と指揮を委ねられたほど、モーツァルトに傾倒していたようです。

シンプルな曲ですが、リストの編曲もシンプルで美しい編曲になっています。中間部分でリストらしい華麗なフレーズがあります。

②カール・チェルニー(ピアノ独奏用編曲):レクイエム(ジュスマイヤー版)

チェルニーはピアノ教則本で有名ですが、ベートーヴェンの弟子であり、リストの先生でもあります。
チェルニーはピアノ連弾用にも編曲しています。両編曲版とも長く忘れ去られていましたが、1960年代に海老澤氏が楽譜を入手。一部はすでに演奏が試みられていますが、独奏版の全曲演奏はおそらく日本初演とのこと。

ムソ展(ムソルグスキーの「展覧会の絵」)はピアノ原曲をオーケストラ版に編曲されましたが、音を付加する編曲よりも、《レクイエム》のように音を減らす編曲のほうがかえって難しいのかもしれません。なにせオーケストラ+独唱+合唱を10本の指で表現しないといけないのですから。
大体は原曲のイメージがつかめましたが、メロディーがなく和音だけの箇所もあり、編曲の難しさを痛感しました。

ピアニストの小川京子氏は海老澤氏のご夫人。おそらく70歳代でしょうが50分間精力的に弾かれていました。これだけでも感嘆します。ただ少し抑揚に乏しい演奏(編曲のせいでしょうが)でしたが、熱演だったと思います。

日本モーツァルト研究所の所長が海老澤敏氏、副所長が小川京子氏。ご夫婦そろってモーツァルト研究の第一人者。羨ましいご夫婦です。

■海老澤敏コレクション モーツァルトのレクイエム展

Photo

現在、海老澤敏のコレクションが武蔵野市民文化会館・展示室にて無償公開されています。たった1ページだけのものですが、モーツァルトの自筆楽譜 Missa Brevis (小ミサ) KV.192 もあり、先日行った第一生命ホールでの展示よりは充実しています。ただしランゲの絵は複製でした。
実物の自筆楽譜を見る機会は滅多にありません。500円でパンフレットが、また著作もいくつか販売されています。
12月11日(日)まで。
10時~19時(最終日は18時)
入場無料。

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