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2014年7月16日 (水)

HHhH

HHhH プラハ、1942年
ローラン・ビネ著
 

 
Hhh1942_2
 
2010年ゴンクール賞最優秀新人賞受賞作
2014年本屋大賞 翻訳小説部門第1位
 
決して"H"な本ではありません。
 
フランス語の本ですが、原題は Himmlers Hirn heiβt Heydrich 
というドイツ語の頭文字 HHhH からきています。
 
和訳すると「ヒムラーの頭脳はハイドリヒと呼ばれる」。
 
ナチにおけるユダヤ人大量虐殺の首謀者ハイドリヒ。
ヒムラーの右腕として〈金髪の野獣〉と怖れられた彼を暗殺すべく、ナチスドイツ保護領下のチェコ・プラハに送り込まれた二人の青年とハイドリヒの運命やいかに。
 
これだけだと、はらはらドキドキのスパイものと思ってしまいますが、さにあらず。
 
著者は、
「事実としてわかることだけを書く」という課題を課し、
「自分が調べながら書いている様子をそのまま書いていく」 つまり、「小説を書く経過を書く小説」という一風変わった手法で書かれています。
 
257の節に細かく分かれ、自分が思っている部分と、小説の部分が交互に書かれているという凝りよう。書いている自分と物語っている「暗殺事件」の時間軸が交ざり合っている部分もあります。
 
ナチスドイツというまだ「歴史」に成り切っていない部分を生々しく書いているのも、この手法が成功している一因ではないでしょうか。
 
久しぶりに人に紹介したい本に巡り合えました。
歴史好き&読書好きの方には自信を持ってお勧めします。
 
いやあ、読書っていいですね ← 似たことを言っていた映画解説者がいましたが・・

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